NBAのスターなどのセレブを対象にギャンブルで金を巻き上げているという話。
胴元がX線、スマートグラス、コンタクトレンズまでといったハイテクを駆使して、絶対に儲けさせないように細工をしてたという。一人で180万ドルも負けたということが起きたようだ。
テキサスでの話。
また、NBAプレーヤーは嘘の怪我でチームのオッズを下げるといったことにも加担していたそうだ。
ギャンブルの世界には闇が多い。
BBCより、
X-ray tables, high-tech glasses, NBA players: How a poker scheme allegedly stole millions

🔍タイトル
「X線テーブル・スマートグラス・NBAスター起用で数百万ドルを奪った“ハイテク賭博”の実態」
(How X-ray Tables, Smart Glasses and NBA Stars Powered a Multi-Million Dollar Poker Scam)
🔍目次
- はじめに
- 詐欺の構図:セレブ+NBAスター+ギャンブル
- ハイテク機器の数々:X線テーブル/スマートグラス/コンタクトレンズ
- テキサス/マンハッタン発のゲームと被害額
- NBA関係者の関与と恐るべき内幕
- なぜ被害は生じたか?「騙し」の手口分析
- 人類・技術・倫理:私たちに問われるもの
- おわりに
- 参考リンク
📄 本文
1. はじめに
近年、ギャンブルの世界に新たな闇が浮上しています。
ただの違法ポーカーゲームではありません。X線テーブル、スマートグラス、コンタクトレンズ――まるでスパイ映画のような装置を駆使して、裕福なプレーヤーから何百万ドルも奪っていたというのです。
この事件は、セレブやプロスポーツ選手を標的にし、技術と犯罪が融合した“次世代型”賭博スキームの実態を浮き彫りにします。
2. 詐欺の構図:セレブ+NBAスター+ギャンブル
このスキームの特徴は、セレブや富裕層を「獲物(whale/fish)」として誘い出す点にあります。舞台はテキサスを含む米国内の高級な秘密ポーカーゲーム。そこに、元Portland Trail Blazers監督でもある元NBAスター Chauncey Billups や、他のNBA関係者が“顔(face cards)”として起用され、ターゲットの信頼を得ていました。 AP News+2Business Insider+2
結果として、プレーヤー1人が1晩で180万ドル(約2億数千万円)を失ったという報告もあります。 ニューヨーク・ポスト+1
3. ハイテク機器の数々:X線テーブル/スマートグラス/コンタクトレンズ
このケースが“普通のギャンブル”と決定的に異なるのは、使用されたテクノロジーです。
- X線付きテーブル:逆さや裏返しのカードを透視できる特殊なテーブルで、誰が何を持っているかを監視。 AP News+1
- スマートグラス/コンタクトレンズ:マークされたカードを識別できる特殊メガネやレンズを通して、ディーラー側が明確な優位を得ていたとされます。 Business Insider+1
- 改造シャッフルマシン・隠しカメラ・通信システム:シャッフルマシンにカード順序読み取り機能を組み込み、オフサイトの操作者から卓上の“クォーターバック”へ情報を伝達、合図を送って操作していたという報告があります。 ニューヨーク・ポスト
このように「見えない仕掛け」が巧妙に組まれ、被害側は“普通のゲーム”だと思って参加していたのです。
4. テキサス/マンハッタン発のゲームと被害額
この賭博ネットワークは、2019年から少なくとも2023年にかけて運営され、テキサス、ニューヨーク・マンハッタン、ハンプトンズ、ラスベガスなど高所得層が集まる場所で行われたとされています。 Business Insider+1
被害額も明らかにされており、少なくとも700万ドル以上。ひと晩で180万ドルを失った事例もあります。 ニューヨーク・ポスト+1
5. NBA関係者の関与と恐るべき内幕
元NBA選手/現監督のChauncey Billupsをはじめ、Damon Jones や Terry Rozier も“顔”としてこのスキームに関与していた疑いがあります。 ニューヨーク・ポスト
彼らはターゲットを安心させ、ゲーム参加を促し、その後不利な状況へ導くための“誘い手”となったとされています。
さらに、NBA試合の“怪我の偽情報”を使ってオッズを操作するスポーツ賭博にも関与していたという別の起訴もあります。 ニューヨーク・ポスト+1
6. なぜ被害は生じたか?「騙し」の手口分析
この種の被害が起きる背景には、次のような要因があります。
- 信頼の錯覚:セレブ/NBAスター/豪華な雰囲気によって「正当なゲーム」に見せかけられる。
- 技術的優位:被害者が使用されているハイテク装置に気づかず、常に不利な状態でプレー。
- 心理的圧力:他の参加者が勝っているように見えれば、「自分も勝てるはずだ」と高額ベットを誘導される。
- 法的・倫理的抜け穴:違法賭博という“表の”非合法性の中に“さらに巧妙な犯罪”が隠されていた。
これらが重なり、被害は深刻になりました。
7. 人類・技術・倫理:私たちに問われるもの
技術は本来、人類を助けるための道具です。しかし、ハイテクが“騙すため”に使われると、倫理的危機が顕在化します。
この事件から私たちが学べることは:
- 「最新技術=善」ではない。用途次第で危険にもなる。
- 信頼の形を見極める力が、今後ますます重要になる。
- ギャンブルなど“偶然”を前提とする遊びの場でさえ、テクノロジーが介在すると“公平性”が消える。
8. おわりに
X線テーブル、スマートグラス、NBAスター──これらが“華”となりながら、背後では何百万ドルもの搾取が行われていました。
私たちは、華やかな舞台装置の裏に潜むリスクを知る必要があります。
技術を楽しむためにこそ、倫理と警戒を忘れずに。
9. 参考リンク
- Associated Press「How cheaters rigged high-stakes poker games…」 AP News
- Business Insider「From trick contact lenses to NBA ‘Face Cards’…」 Business Insider
- New York Post「How mafiosos and NBA stars used rigged card shufflers…」 ニューヨーク・ポスト

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