AIで加工した写真を投稿するインフルエンサー、Zoe。
写真にはAIで生成されたと示されている。
こうしたカミングアウトはどうでもいい写真の場合は問題ないとは思うが、AIで生成した写真はその旨を明記するというのは、ある種、わかりやすく、親切だとも言える。
ただし、こうした加工した写真が必ずしも悪いということではないだろう。フォトショップで加工した写真は悪いのかという議論にもなる。
そうしたものにいちいちその表示を求めるのか?その影響の大きさによるとしか言えない。
悪意をもって、そうでなくとも、大きな議論を呼ぶような場合には、それとわかるようにする、そうした心配りは必要だろう。
BBCより、
No, your favourite influencer hasn’t got a dozen dachshund dogs. It’s just AI

AI画像を活用するインフルエンサー増加中:加工と透明性はどこまで必要か?
SNSの世界ではいま、AIで加工・生成した画像を投稿するインフルエンサーが急増している。
特に話題を呼んでいるのが、AI画像を堂々と活用し、
「これはAIで生成しました」と明記するインフルエンサー・Zoeの存在だ。
彼女の写真には、AIによって作成されたとわかる表示が付いている。
こうした“カミングアウト型”の投稿は、ユーザーとの信頼関係を保つ上で
透明性のある姿勢として評価されやすい。
しかし同時に、こんな疑問も生まれてくる。
■ AI画像の明記は本当に必要なのか?
AI生成画像に「AIで作った」と明記する必要性については、
専門家の間でも意見が分かれる。
透明性重視派の意見
- 誤解を避けられる
- 情報の信頼性が上がる
- インフルエンサーの誠実さが見える
といったメリットを指摘する。
特に、BBCの記事
「No, your favourite influencer hasn’t got a dozen dachshund dogs. It’s just AI」
が報じているように、
“まるで本物のように見えるAI写真”が広まりやすい今、
透明性の重要度は増している。
■ では、AI加工は悪いのか?
ここで忘れてはいけないのは、
AI加工そのものが悪ではないという事実だ。
これまで長年使われてきた
- Photoshop
- スマホの自動補正
- 画像フィルター
も同様に「加工」であり、
AI生成だけを“特別扱い”するのは一面的だ。
では、すべての加工写真に
「加工済み」表示を義務化するのか?
それは現実的ではないし、表現の自由とのバランスもある。
■ 表示の必要性は「影響力の大きさ」に左右される
AI画像の明記が求められるかどうかは、
結局のところ次の点に依存する。
◎ 発信者の影響力
インフルエンサーのフォロワーが多ければ、
誤解されたときの影響も大きくなる。
◎ 画像の内容
- 誤解を誘発しやすい
- 社会的議論を呼ぶ
- 商品・サービスの評価に影響する
こういったカテゴリは明記した方が安全だ。
◎ 悪意の有無
悪意があればもちろん問題だが、
悪意がなくても、誤解による炎上は起こり得る。
透明性は“保険”のようなものとも言える。
■ まとめ:AI画像とインフルエンサーは共存できる
AI画像の活用は、
インフルエンサー活動においてすでに日常的になっている。
重要なのは次の3点だ。
- 誤解を生みやすい画像は明記する
- 影響力の大きさを自覚する
- 誠実なコミュニケーションを心がける
AI画像を使うこと自体が問題ではない。
問題は、**「どう使うか」と「どこまで透明にするか」**だ。
今後、AI加工がさらに一般化すれば、
この議論はより深まり続けるだろう。

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